2012年5月8日火曜日

Clipping News:フロンティアコーポ・メディック:So-netブログ


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1.路上に高齢者・妊婦らの専用駐車スペース 19日から
2.後期医療の後継に4案、国民意識調査も実施へ 厚労省
3.健康保険関連法改正案、衆院で可決
4.被用者保険認めれば9000億円減=新高齢者医療で財政試算-厚労省
5.社説:製薬会社処分、医薬品の信頼回復に努めよ
6.社説:外国人看護師 締め出し試験の愚かさ
7.胎児治療薬:保険を適用 胎盤通じ投与、呼吸困難防ぐ
8.保険適用願い署名活動 「けいれん性発声障害」で患者会
9.【日本緩和医療薬学会】緩和薬物療法認定薬剤師の第一号71人が誕生
10.低カロリーダイエットはかえって体重を増やす
11.肝がんの遺伝子異常発見 国際ゲノム解析で日本チーム
12.アルツハイマー病のリスク、食事で劇的に減少可能
13.ステロイド副作用 薬剤による対策はしない66% エビデンスが不足
14.糖尿病○脂肪を控えてカロリーを減らすべきか
15.第84回日本感染症学会 成人肺炎球菌ワクチンの予防効果を初めて証明
16.マンモスクリーニングは乳癌死亡を減らさない(BMJ誌)
17.【使用上の注意改訂】抗精神病薬の重大な副作用に「血栓症」が追加
18.ACE阻害薬+Ca拮抗薬、高リスク高血圧におけるCKD抑制効果が明らかに
19.子宮内膜がん、大動脈周囲リンパ節切除術は有効か? :SEPAL試験
20.開腹手術不適の腹部大動脈瘤、血管内修復術は有効か?
21.腹部大動脈瘤の血管内修復術、開腹手術と全死因死亡率に有意差なし
22.シスプラチン+ゲムシタビン、胆道癌の生存期間を有意に延長
23.ビタミンC+E補給、妊娠高血圧による有害転帰を抑制せず
24.Better Treatment Found for Crohn's Disease
25.Hormone Therapy May Fight Resistant Prostate Cancer
26.Treatment Eases Involuntary Laughing, Crying Tied to Alzheimer's, MS
27.New Alzheimer's Gene Identified
28.Artificial Pancreas for Type 1 Diabetes Moves Closer to Reality
29.プレスリリース
1) "がん"や"生活習慣病"の発症リスクを自己判定する、新しい検査サービス「リスクチェックシリーズ」を新発売
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1.路上に高齢者・妊婦らの専用駐車スペース 19日から
朝日新聞社2010年4月15日

病院などに近い駐車禁止の一般道路に、高齢者や妊娠中の女性、障害者らの運転する車が駐車できる専用スペースを全国で1148台分確保したと、警察庁が15日に発表した。改正道路交通法が施行される19日から運用を始める。年々増える高齢者ドライバーらに向けた施策で、駐車に必要な標章の申請も同日から全国の警察署で受け付ける。
 専用スペース(高齢運転者等専用駐車区間)を利用できるのは70歳以上の高齢者や妊娠中か出産後8週間以内の女性、身体や聴覚に障害がある人。
 専用スペースは47都道府県にあり、病院や郵便局、銀行、福祉施設などの近くの路上362カ所。うち356カ所1135台分は無料で時間も無制限。残りは300円で60~90分の時間制限がある。多くが新設で、今後も増やす方針という。
 電車やバスといった公共交通機関が使いにくく、路上駐車禁止区間だった場所を中心に選定された。高齢のドライバーらから「いつも満杯でなかなか止められない」「優先的な駐車場はないのか」などといった声が警察に寄せられていたという。
 専用スペースには、高齢者らに限って駐車可能であることを示す「標章車専用」と記された標識を設置する。
 駐車するには、都道府県公安委員会が発行する「専用場所駐車標章」と記された証明書をフロントガラス内側に置くことが必要だ。標章の申請には、最寄りの警察署に免許証や車検証を持参する。28府県は即日交付、その他の都道府県も2週間以内に交付される。どこに専用スペースがあるかなどの問い合わせは都道府県警が応じる。
 専用スペースを利用できるのは標章の申請者だけで、他人に貸与したり譲渡したりすると5万円以下の罰金。標章の対象者以外が駐車すると違法駐車になり、通常の違反金に2千円が上乗せされる。
 同庁によると、70歳以上の高齢者らの運転免許保有者は2007年で約616万人。97年比で約2.2倍。70歳以上の高齢者の側が原因となった死亡事故も年々増えており、昨年640件。10年前に比べて1割増になっている。
 同庁は、高齢ドライバーの安全運転への支援策を有識者らによる委員会で検討を進めてきた。

2.後期医療の後継に4案、国民意識調査も実施へ 厚労省
朝日新聞社2010年4月15日

75歳以上が対象の後期高齢者医療制度(後期医療)を廃止した後の新たな制度について、厚生労働省は14日、四つの案をまとめた。新制度を検討している有識者の意見を踏まえたもので、夏までに骨格を決める。5月には、高齢者医療制度に対する国民意識調査を実施する方針も打ち出した。
 4案は、この日の高齢者医療制度改革会議で示された。後期医療は、75歳という年齢で分けることが批判を浴びた。今回の4案は、大企業の会社員らが入る健康保険組合(健保組合)などの被用者保険の加入者が高齢者になった場合の仕組みが異なる。
 「都道府県一本化」案は、被用者保険の加入者は現役で働いている場合は被用者保険に残る。被用者保険、自営業者らが入る国民健康保険(国保)は、それぞれ都道府県単位で運営する。ただ、加入者の年齢構成や所得によって財政の格差が出るため、被用者保険と国保の間で財政調整をする。
 「突き抜け方式」案は、被用者保険の加入者が退職した場合、新設する退職者健康保険制度に入る。この新制度は、被用者保険が共同で運営する。この方式は、労働組合でつくる連合が提案した。
 一方、65歳になった段階で、新たな制度に加入するのが「65歳以上別建て」案。この案は、健保組合でつくる健康保険組合連合会が示した。
 「国保に一体化」案は、65歳の高齢者が国保に入る。65歳以上は別会計で保険料などを軽減。国保の運営は都道府県単位にする。
 国民意識調査は、65歳未満の成人4千人と65歳以上の4千人、さらに有識者らを対象に5月に郵送で実施する。新制度の骨格を取りまとめた後の9月には、成人3千人を対象に面接方式で調査する。

3.健康保険関連法改正案、衆院で可決
日本経済新聞社2010年4月15日

後期高齢者医療制度への支援金の一部を大企業の健康保険組合などに事実上肩代わりさせるための健康保険関連法改正案は、15日午後の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決し、参院に送付された。
 現役世代の医療保険が75歳以上の後期高齢者の医療費を支えるために拠出している支援金の算定方法を、1人あたりの定額方式から年収比例方式に切り替える。中小企業の従業員など加入者の平均年収が低い協会けんぽ(旧・政府管掌健康保険)の大幅な保険料上昇を回避し、負担を軽減するのが狙い。
 市町村が運営し、自営業者や無職の人などが加入する国民健康保険(国保)については、低所得者を抱える市町村などへの国や都道府県からの財政支援措置を4年間延長することも盛り込んだ。
 資金拠出を求められる大企業の健保組合や公務員らの共済組合などにとっては負担は増える。自民、公明両党は事実上の肩代わりとなることに反対して修正案を出したが、14日の衆院厚生労働委員会で否決された。
 これに関連し、民主党は14日の厚労委での採決を妨害したとして自民党の大村秀章衆院議員への懲罰動議を衆院事務局に提出。

4.被用者保険認めれば9000億円減=新高齢者医療で財政試算-厚労省
時事通信社2010年4月15日

 厚生労働省は14日、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度の後継として検討している新制度の財政試算を発表した。原則として65歳以上が市町村の国民健康保険(国保)に加入する一方で、会社に勤める高齢者については健保組合など被用者保険への加入を認めた場合、公費負担は現行より9000億円減少するとしている。
 同日開かれた「高齢者医療制度改革会議」に提示した。試算は65歳以上について(1)全員が国保(2)被用者保険の本人、家族は引き続き被用者保険(3)本人は被用者保険、家族は国保-とする案を設定。
 公費投入の対象年齢を後期医療と同様に「75歳以上」とした場合、3案とも公費は現行より9000億円減少した。ただ、全員国保の場合は中小企業のサラリーマンらが加入する協会けんぽが2000億円の負担減となる一方、国保の負担は9000億円増加する。本人、家族とも被用者保険のケースは、協会けんぽの負担が逆に3000億円増え、国保の負担増は6000億円となる。

5.社説:製薬会社処分、医薬品の信頼回復に努めよ
読売新聞社2010年4月15日

薬害被害者から改めて怒りの声が上がるのは当然だろう。
 厚生労働省は、田辺三菱製薬の子会社が新薬の試験データを組織的に改ざんしたとして、田辺三菱と子会社に業務停止を命令した。
 何回も合併を重ねている田辺三菱の前身企業の一つに、薬害エイズと薬害肝炎を引き起こしたミドリ十字がある。田辺三菱グループは、薬の安全性にはひときわ真摯に取り組む責任があるはずだ。
 にもかかわらず、子会社の「バイファ」は新薬の承認・販売に必要な試験で、問題化しそうなアレルギーのデータを差し替えるなど16件の不正を行っていた。
 バイファ社員の内部通報でこれを知った田辺三菱は、昨年3月に不正を公表して自主回収した。
 田辺三菱が設置した第三者委員会の調査報告書によると、バイファ社は新薬のための工場を建ててしまったことなどから、承認の遅れを避けたかったと見られる。
 投与された人に健康被害は確認されていないというが、だからといって許されるものではない。
 田辺三菱もバイファ社と共同で新薬の承認申請をしており、不正を見逃した責任は重い。製薬大手の業務停止は異例だが、医薬品の信頼を根本から損なうような不祥事だけに、当然の処分である。
 バイファ社は旧ミドリ十字が設立した子会社で、幹部社員も多くが旧ミドリ十字の出身だった。問題の新薬開発も旧ミドリ十字が始めたプロジェクトだ。
 今回の不正を、薬害エイズ事件などで明らかになった前身企業の安全軽視体質が、いまだ残っていた結果と見ることもできよう。
 しかし、背景には業界全体に共通する要素も横たわっている。
 製薬業界では今年以降、大きな収益を上げてきた薬が続々と特許切れとなる「2010年問題」に直面している。生き残るためにはできるだけ早く、新薬を開発することが必須だ。
 また、調査報告書は、旧ミドリ十字が抱えていた不祥事や懸案への対処は同社の出身者を中心に行われたために、全社的な対応が遅れたとも指摘している。親会社が合併を繰り返し、子会社の監督が不十分だった。
 内外で厳しい競争にさらされ、合併・再編が相次ぐ製薬業界だけに、今回の不祥事を人ごとで済ますわけにはいかないだろう。
 医薬品は命に直結する。田辺三菱は無論だが、業界全体でも再発防止に取り組み、日本の薬に対する信頼を守ってもらいたい。

6.社説:外国人看護師 締め出し試験の愚かさ
毎日新聞社2010年4月15日

 経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアとフィリピンから来日している受験生が初めて看護師国家試験に合格した。ただし、わずか3人。両国の受験者は254人で、合格率は1・2%だ。一方、日本人の合格者は約9割に上る。外国人受験生にとっての壁は、難解な漢字や専門用語だ。本当に看護師の仕事に必要なのか。わざと締め出そうとしているようにしか思えない。
 関税を撤廃し貿易の活性化を目指す枠組みが自由貿易協定(FTA)で、これに投資や知的財産保護を加えた幅広い自由化のルール作りをするのがEPAだ。インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ始め、これまでに看護師候補約360人、介護福祉士候補約480人が来日した。
 看護師候補者は半年間の日本語研修を経て、病院で働きながら国家試験の勉強をする。期限は3年間で3回の受験機会に合格すれば日本で働き続けることができる。試験は今年で2回目で、昨年は82人全員が不合格だった。第1陣は来年の試験に不合格だと帰国しなければならない。自国では看護師資格のある人々なのにである。
 試験問題の文中には「誤嚥」「臍動脈」「塞栓」「喉頭蓋」「喘鳴」「落屑」などの難しい漢字がたくさん登場する。どうしても必要ならば仕方がないが、たとえば「眼瞼」は「まぶた」、「褥瘡」は「床ずれ」に言い換えた方が患者もわかるし医療現場でも便利ではないだろうか。「創傷治癒遅延」は「傷の治りが遅い」ではだめか。「腹臥位」「半坐位」「仰臥位」「砕石位」は診察や治療の際に患者に取ってもらう姿勢だが、イラストを付けるとわかりやすくなる。医学用語である「企図振戦」はintention tremorという英訳を付けてはどうか。
 日本人の受験生もこうした業界用語を習得する勉強に時間を費やしているのだろうか。患者とのコミュニケーションや医療事故を起こさないスキルの獲得に励んだ方が有益ではないか。患者や第三者の監視の目を立ち入らせないようにする閉鎖性がこういうところに表れるのではないかとすら思えてくる。
 形式的な公平だけでなく、実質的な公平を実現しなければならないことを「合理的配慮義務」という。国連障害者権利条約などにある概念で、障害や宗教、人種などによる目に見えない障壁を取り除くために用いられる。看護師を目指す外国人に対する日本の国家試験はまったく合理的配慮に欠けている。高齢化が急速に進んでいく一方で、就労人口は減っていく。外国人看護師にたくさん来てもらわなければ困るのに、いったい何を考えているのか。

7.胎児治療薬:保険を適用 胎盤通じ投与、呼吸困難防ぐ
毎日新聞社2010年4月15日


にきびを取り除く傷跡

 早産で生まれる新生児の呼吸困難を防ぐため、妊婦に注射し、胎盤経由で胎児の肺の発育を促す薬剤「リンデロン注2ミリグラム」「同4ミリグラム」(一般名・ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム)が、厚生労働省から治療薬として承認され、保険適用されたことが分かった。胎児治療への保険適用は国内で初めて。06年から要望していた日本産科婦人科学会は「薬価自体は安価だが、保険適用は国が胎児を治療対象として認めたことを意味し、非常に画期的だ」と評価している。
 承認は09年11月6日付。製造販売元の塩野義製薬によると、同剤は抗アレルギー薬などとして1960年代から販売されていた。今回、母体に投与して胎児の肺の発育を促す効能が追加承認され、添付文書に記載された。大学病院など高度な周産期管理が可能な施設で使用される。母親の健康保険証で治療を受けられる。新生児の約1%に当たる年間1万人程度が投与の検討対象になっていると推定されている。
 胎児の肺機能は、妊娠34~35週以降に十分に発達する。肺が未発達な早産で生まれた新生児は呼吸が苦しく、十分に酸素を取り込めない「呼吸窮迫症候群」になる恐れがあり、その場合は新生児集中治療室(NICU)で長期間の管理、治療が必要になる。
 34週未満の早産が予想される妊婦に筋肉注射すれば、胎盤経由で胎児に投与され、出生前に十分な肺の発育を促す効果がある。出生後に呼吸窮迫症候群になるリスクや死亡リスクを3割程度減らせ、臨床現場で15~20年前から使われていた。
 厚労省審査管理課は「日産婦から要望があり、国内外で使用実績や科学的データも集積されているので承認した」と話す。名取道也・日本周産期・新生児医学会理事長は「科学的根拠に基づく必要な医療を胎児が受けられるようにし、治療費負担で家族が困らないようにすることが大切だ」と話している。

8.保険適用願い署名活動 「けいれん性発声障害」で患者会
中日新聞社2010年4月15日

のどの筋肉の異常で声が出にくくなる病気「けいれん性発声障害(SD)」に苦しむ静岡県西部在住の30代の女性らが、治療の保険適用や治療できる医療機関の拡大などを願い、署名活動を展開している。言葉が滑らかに出ないため対人関係や仕事にも影響し、本人の精神的負担は重いのに、心因性と間違われるなど周囲には理解されにくい。女性らは「まずは、誰もがかかりうるSDを知ってほしい」と呼び掛けている。
 SDは発声時にのどの筋肉が異常に緊張する障害。声をコントロールできなくなり、のどを締め付けられたような話し方になったり、声が途切れたりする。痛みなどはないが、緊張する場面では特に声が出にくいという。
 県西部の女性は大学生だった15年前に突然発症。「いらっしゃいませ」が言えなくなり、接客のアルバイトを辞めた。大学病院など6カ所を回ったが、原因は不明。職場で「自分の声を録音して聞いたことあるの」と言われたことも。「おはよう」といった日常あいさつができず、気持ちの問題だと自分を責めた。
 12年前に音声外科医と出会い、SDと分かった。以来、3カ月に一度、千葉県の病院に通い、筋肉の働きを弱めるボツリヌス毒素を声帯に注射する治療を受けた。治療できる病院は国内では首都圏の2、3カ所しかない。治療費は1回3万円ほど。昨年、声帯の筋肉を取る手術を2度行い、今は症状が落ち着いている。
 インターネットの会員制サイト「mixi(ミクシィ)」で支え合っていた人たちが「発声障害患者会」を立ち上げたのが今年1月。県西部の女性も会員になり、署名活動が始まった。5月10日までに2万人を目標に、会員らが身近な人たちの協力を求めている。
 東京医大病院耳鼻咽喉科の渡嘉敷亮二教授(46)は「原因が分からないので一概に言えないが、誰でもなる可能性はある」という。患者は全国に2000人。医師の間でも認知度が低く、潜在患者は10倍に上るとみられている。
 県西部の女性は「声が自由に操れなくなる苦しみは大きい。(周囲の理解が進めば)これから発症する人、今苦労している人の苦しみを少なくできる」と訴える。署名の用紙はホームページから入手できる。

9.【日本緩和医療薬学会】緩和薬物療法認定薬剤師の第一号71人が誕生
薬事日報社2010年4月15日

 日本緩和医療薬学会(鈴木勉代表理事)は14日、第1回緩和薬物療法認定薬剤師の認定者を発表した。昨年の暫定認定者22人中21人を正式に認定したほか、今年1月の認定試験で50人が合格し、合計71人の認定薬剤師が誕生した。今回の認定者はほとんどが病院薬剤師だが、在宅患者に対応する薬局の強化も望まれており、同学会としては、薬局薬剤師に対する教育研修にもより一層力を入れていく方針だ。
 同学会では昨年10月、横浜市内で開かれた評議員会で、独自認定制度「緩和薬物療法認定薬剤師」認定試験を、今年1月から開始することを承認していた。1月24日に試験が実施され、60人が受験し50人が合格した。
 一方、試験制度の設計や試験問題作成などを行うため、暫定認定者を選抜する試験を昨年1月に実施。5月12日付で22人の「緩和薬物療法認定薬剤師暫定認定者」を公表していた。これは認定制度が始まったばかりで、対象者が所定単位数を満たしていなかったための暫定認定だったが、100単位の取得などを要件に、このうち21人が正式承認された。
 認定試験の受験資格は、同学会の会員であり、薬剤師の実務経験が5年以上、緩和ケアの従事経験が3年以上で、関連する学会などを通じて対象とする講習を受け、100単位以上を取得していることなどが条件。初めての認定者としては、病院薬剤師が68人と大部分を占め、薬局薬剤師は3人だった。
 同学会では、末期医療を含めた在宅医療を推進していく上で、在宅患者等に対応する地域保険薬局・薬剤師の役割が重要だとしており、今後、薬局薬剤師の受験者を増やすための環境整備に取り組んでいくことにしている。具体的には、全国均一的な学習環境を提供するため、学会によるe-ラーニングシステムや教育研修制度を整備し、これらの受講に単位特典を与えると共に、内容の充実を図る。

10.低カロリーダイエットはかえって体重を増やす
日本経済新聞社2010年4月15日

カロリーを制限するダイエットが、体重の低下やその維持を逆に難しくしている可能性があるという。摂取カロリーを減らすと、ストレスホルモンであるコルチゾールの産生が増大し、腹部脂肪の増加につながることが新しい研究で示され、医学誌「Psychosomatic Medicine(心身医学)」オンライン版に4月5日掲載された。
 カロリーをどのように制限するかは問題ではなく、自己流でも、「ニュートリシステムNutrisystem」や「ジェニー・クレイグJenny Craig」などのダイエットプログラムを利用してもコルチゾールの増大がもたらされると、研究を率いた米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のA. Janet Tomiyama氏は述べている。米国では成人の47%が常にダイエットに取り組んでいるが、64%は元の体重以上にリバウンドしてしまうという。
 今回の研究では、女性121人を無作為に4群に割り付け、第1群は摂取カロリーを記録しながら1日1,200カロリー(kcal)を維持、第2群は普段通りの食事をして、摂取カロリーを記録。第3群は1日1,200カロリーに制限したが記録はせず、第4群は普段通りの食事を摂り、記録もしなかった。3週間にわたる試験の開始時と終了時に、各被験者のコルチゾールおよびストレスの値を測定した結果、カロリー制限群にコルチゾール値の増大がみられたほか、カロリーの記録も女性の感じるストレスを増大させていることが判明した。
 この分野に詳しい栄養士のSamantha Heller氏によると、「ダイエット」という言葉は精神的な喪失感、飢餓、惨めさ、不快感をもたらすものであり、結果的には減量の失敗にもつながるという。体重減少は、摂取するよりも多くのカロリーを燃焼することでもたらされ、厳格なカロリー制限、気まぐれなダイエット、薬によるダイエット、デトックスなどの減量法はうまくいかず、体重が減ったとしてもさらにまた増えてしまうことが多いと同氏は指摘。最良の方法は、健康によいさまざまな食品の摂取、運動、忍耐、計画といった健康的な生活習慣を取り入れることだと述べている。
 米エール大学(コネティカット州)医学部予防研究センターのDavid L. Katz博士は、概して食事制限そのものはそれほど有用ではないと述べ、「正しく食べ、体を動かすことが大切。栄養価の高い食品を摂れば、少ないカロリーで満足感が得られ、喪失感もない。さらに、運動をすれば減量を加速し、健康を増進するとともにストレスも緩和できる」と助言している。

11.肝がんの遺伝子異常発見 国際ゲノム解析で日本チーム
共同通信社2010年4月15日

 理化学研究所と国立がん研究センターなどの研究チームは14日、C型肝炎ウイルスの感染が原因で肝臓がんになった患者のゲノム(全遺伝情報)を解読し、健康な人では見られない約100カ所の遺伝子の異常を新たに見つけたと発表した。
 2万5千人のがん患者のゲノムを解読し、がんの病態解明や新たな治療法開発などにつなげるプロジェクト「国際共同がんゲノム解析コンソーシアム」の一環。
 プロジェクトは2008年に発足し、日本のほか米国、英国、中国などが参加。50種類のがんについてゲノムを解析し、がんごとに特徴的な変異を突き止め、包括的なカタログをつくる。データは無償で公開し研究促進に役立てる。
 日本はウイルス関連の肝臓がんを担当、今回発表したのは70代の男性患者2人から採取した細胞の解析結果。最終的に500人の患者の解析を目指す。
 理研ゲノム医科学研究センターの中川英刀チームリーダーは「データベースをつくることで新たな治療、予防の戦略が出てくる。がんとの戦いの新たなアプローチになる」と話している。

12.アルツハイマー病のリスク、食事で劇的に減少可能
産経新聞社2010年4月15日

オリーブオイルや木の実、魚、鶏肉、トマト、アブラナ科の野菜、緑黄色野菜、果物などをふんだんに取り入れた食事が、アルツハイマー型認知症の予防に極めて効果的との研究結果が明らかになった。
 米コロンビア大でアルツハイマー病を研究するYian Gu氏らのチームは、65歳以上の健康な人2148人の食事データを平均4年間追跡し、1年半ごとにアルツハイマー病の発症を確認。脳の健康に有益な特定の栄養素を摂取した人は、そうでない人に比べ、アルツハイマー病を発症するリスクが40%低いとの結果を、12日付の専門誌「アーカイブス・オブ・ニューロロジー」に発表した。
 逆に、飽和脂肪酸を含む赤身肉やバター、内臓肉、高脂肪乳製品などは避けた方がよいとしている。
 Gu氏は、アルツハイマー病には治療法がないため、予防がかぎだと指摘した。

13.ステロイド副作用 薬剤による対策はしない66% エビデンスが不足
Elsevier Japan2010年4月15日

医師コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメディカル・オブリージュは、サイト会員医師を対象にステロイドパルスなど大量投与の際の副作用として知られる骨壊死への対策について調査した。病因として血管内皮機能障害、血液凝固機能亢進、脂質代謝異常などが考えられることから、抗凝固薬、抗血小板薬、スタチンなどを併用しているケースもあるというが、調査に対しては、それら薬剤を「使用しない」が66%に上り、理由として「エビデンスがない」「保険適応外」「副作用発生は一部」などが挙がった。
「その他」とする回答も22%あり、ケースによって見極めていることがうかがえる。「(併用は)一般的ではない」「大量かつ長期間使用する、あるいは凝固異常を伴う疾患である場合に限定すべき」「易血栓性のハイリスク患者にのみ抗凝固薬や抗血小板剤を併用する」といった限定的に使用しているようだった。
調査は3月12日~25日にインターネットを用いて行われ、有効回答は1336件だった。

14.糖尿病○脂肪を控えてカロリーを減らすべきか
日経メディカル2010年4月15日


深いピットにきび傷跡

糖尿病患者に低カロリー低脂肪食を勧める。うつ病患者に心身ともに休養してもらう。妊娠中に体重をなるべく増やさないようアドバイスする──。あなたは日々の診療でこんな生活指導を繰り返していないだろうか。
 「常識」と思われてきた生活指導の中には、実は根拠がなかったり、新たなエビデンスが出て考え方が変わってきているものも多い。さらには、高血圧患者に対する厳格な塩分制限など、現実的には実行不可能な指導もある。本特集では、従来の「常識」を最新の文献を基に徹底検証し、エビデンスに基づいた効果の高い指導を紹介する。
「糖質制限食にすれば、糖尿病の血糖コントロールは確実に良くなる。肥満患者の減量にも高い効果があるのを実感した」。中村整形外科リハビリクリニック(兵庫県川西市)理事長の中村巧氏はこう話す。
 糖質制限食とは、1日の食事の中でパンや白飯、麺類といった主食の摂取回数を制限し、炭水化物の摂取量を減らすというもの。炭水化物の摂取量に着目した点で、カーボカウントと同様の考え方に基づいている。
 同クリニックでは、1日の摂取エネルギー量を1200~1600kcalとした上で、炭水化物の摂取量を制限する食事指導を行っている。患者本人や管理栄養士らと相談しながら、「朝食を抜く」「夕食時のみ主食を抜く」といった形で、炭水化物の摂取回数や量を決める。炭水化物を摂取しない分、おかずの量を増やしてもよいが、カロリーや脂肪の過剰摂取にならないよう工夫している。
 同氏は2003年から、自院の肥満外来の患者約1000例に対し、この糖質制限食を運動療法と併用して行っており、半数以上が5%以上の減量に成功したという。「カロリーだけなく炭水化物を減らす食事療法は、コントロール不良の糖尿病を合併している肥満患者に対しても高い効果を認めた」と中村氏は話す。
 同じく糖質制限食を実践する高雄病院(京都市右京区)理事長の江部康二氏は、「血糖値の上昇に最も影響しているのは糖質の摂取量。炭水化物の過剰摂取はインスリンの追加分泌を促して肥満の原因にもなるため、糖質制限食は減量にも効果がある」と説明する。
糖質制限食でHbA1cが低下
 実は、糖質制限食の歴史は古く、インスリンが登場する以前に、糖尿病患者の尿糖値を低下させる食事療法として行われていた。その後インスリンなどの登場によって、血糖値は薬でコントロールできるようになった。一方で、高脂肪食による動脈硬化性疾患のリスクや、過剰エネルギー摂取に伴う体脂肪の増加を問題視する声が高まった結果、「糖尿病の食事療法を行うに当たって、血糖コントロールに加えて動脈硬化の予防も重要視するようになってきた」と神奈川県立保健福祉大教授の中村丁次氏は説明する。
 そのような背景から、現在の食事療法では、個々の病態や身体活動などに応じて摂取エネルギー量を制限することを目標に置き、脂肪摂取を控え、摂取エネルギー量の55~60%を炭水化物から摂取すべきとされている。これに対し糖質制限食は、血糖の低下を主目的とし、炭水化物の比率を20~30%に抑える。
 2型糖尿病患者に対する糖質制限食の血糖抑制効果は、メタ解析で検証されている(図1)。2型糖尿病患者を対象に行われた糖質制限食に関する論文を分析した結果、各研究で実施された食事療法の、摂取エネルギー量に占める炭水化物の比率が低いほど、HbA1cが低下する傾向にあることが示された。
1980~2006年に発表された、成人2型糖尿病患者に行われた糖質制限食に関する論文13報を分析。摂取エネルギー量に占める炭水化物の比率が低いほど、HbA1cの低下が認められた。GとJはデータなし。(出典:JAmDietAssoc2008;108:91-100.)
 また、糖質制限食の減量効果についてもランダム化比較試験で検証されている(図2)。322人の肥満患者(平均年齢52歳、平均BMI 31)を対象に、糖質制限食、地中海食、低脂肪食のいずれかの食事療法を行ったところ、糖質制限食群では、低脂肪食群に比べ体重が有意に減少し、その差は2年後も継続した。

低脂肪食群と地中海食群(野菜、オリーブオイルなどが中心)はカロリー制限した。低炭水化物食群はカロリー制限せず、1日当たりの炭水化物摂取量を初めの2カ月は20gに抑え、以降は120gまで徐々に増量。糖質制限食群の体重は低脂肪食群に比べ有意に減少した。(出典:NEnglJMed2008;359:229-41.)
長期安全性も示唆
 とはいえ、炭水化物の摂取量を減らすと、摂取エネルギー量に占める脂肪の比率が相対的に高くなることから、心血管イベントのリスクの上昇を懸念する向きもある。
 これに対しては、糖質制限食の長期安全性を示唆する次のような研究がある。1980年に食事調査を行った米国の女性看護師約8万人を、20年間追跡調査した結果、炭水化物の比率が最も低い糖質制限食群(炭水化物29.3%以下、脂肪46.9%以上)と、炭水化物の比率が最も高い「低脂肪食群」(同56%以上、同26%以下)の冠動脈疾患リスクは同等だったことが判明した(N Engl J Med 2006;355:1991-2002.)。ただ、糖質制限食の栄養バランスについてはまだ不明な点も多く、今後さらなる検証が必要だ。
個々の病態に配慮を
 効果的な糖質制限食だが、もちろん万能ではない。「肥満を伴う糖尿病患者に対しては、やはりカロリー制限による減量が第一。肥満を伴わない糖尿病患者には、糖質のコントロールも有用と考えられる。それに加えて、血圧や中性脂肪など、それぞれの患者のリスクを勘案して指導する必要がある」と神奈川県立保健福祉大の中村氏は話している。
 また、「糖質制限食は相対的に高蛋白・高脂肪になるので、血中クレアチニンが高値で腎障害がある場合や活動性膵炎の患者は適応とならない」と江部氏は言う。薬物治療中の糖尿病患者では、炭水化物の摂取量が少ないと低血糖を起こすことがあるので注意が必要だ。

15.第84回日本感染症学会 成人肺炎球菌ワクチンの予防効果を初めて証明
高齢者施設入所者1006人を対象にした無作為化比較試験
日経メディカル2010年4月15日

23価肺炎球菌ワクチンの接種は、高齢者施設の入所者の肺炎の発症を抑制し、死亡率を低下させる―。4月に開かれた第84回日本感染症学会総会で、国立病院機構三重病院呼吸器内科の丸山貴也氏がこのような研究結果を明らかにした。
 同氏らは、複数の高齢者施設の入所者1006人(平均年齢84.7歳)を対象に、二重盲検無作為化比較試験を実施。502人に23価肺炎球菌ワクチンを、504人にプラセボとして生理食塩水を筋肉注射し、約3年間追跡した。主要エンドポイントは肺炎の発症と肺炎球菌性肺炎の発症、副次エンドポイントは肺炎による死亡、肺炎球菌性肺炎による死亡とした。
 肺炎発症の評価は、胸部単純X線写真で肺炎と合致する新たな陰影を認めること、尿中から肺炎球菌抗原を検出すること、血液培養または胸水から肺炎球菌を検出することなどを条件とした。対象者の年齢、活動性、基礎疾患、BMI、インフルエンザワクチンの接種状況などにおいて、両群に差は認めなかった。
 3年間の追跡の結果、プラセボ群で肺炎を発症したのは104人(20.6%)で、そのうち肺炎球菌性肺炎は37人。それに対し、ワクチン投与群で肺炎を発症したのは63人(12.5%)で、うち肺炎球菌性肺炎は14人。ワクチン接種により、肺炎球菌性肺炎の発症を63.8%、全肺炎においても44.8%抑制した。「全症例を評価できたわけではないが、肺炎の発症とともに、重症化を抑制している可能性もある」と丸山氏は述べている。
 副次エンドポイントである死亡については、プラセボ群では肺炎球菌性肺炎を発症した37人のうち13人(35.1%)が死亡したのに対し、ワクチン接種群で死亡者はいなかった。ワクチンの接種は、肺炎球菌性肺炎による死亡を有意に抑制することが明らかになった。
 また、すべての肺炎での死亡率を見ると、プラセボ群で25.0%(104人中26人)、ワクチン接種群で20.6%(63人中13人)だった。
 丸山氏は、「これまで、無作為化比較試験では23価肺炎球菌ワクチンの高齢者での肺炎発症予防効果は証明されていなかった。日本の高齢者施設入所者は約120万人いると言われているが、高齢者施設での研究は前例がなく、ワクチンの接種も進んでいないのが現状だ。今回の結果でワクチンの接種が進めば、肺炎の発症を予防し、死亡率を減らせるだけでなく、医療費の大幅な削減も期待できる」と話している。

16.マンモスクリーニングは乳癌死亡を減らさない(BMJ誌)
日経メディカル2010年4月15日

マンモグラフィーを用いた乳癌スクリーニングは、乳癌死亡を減らのか―。この疑問を慎重に検証したデンマークCopenhagen大学のKarsten Juhl Jorgensen氏らは、スクリーニングの効果を否定する研究結果を、BMJ誌2010年4月10日号に報告した。
 マンモスクリーニングの導入以降、コペンハーゲンの乳癌死亡は有意に減少したとの報告があった。著者らは、そうした結果が本当にスクリーニングに由来するかどうかに疑問を持った。また、検査機器の改良、乳癌に関する啓発活動の広まり、治療法の改善などが着実に進んでいることから、スクリーニングの効果は定期的に評価すべきだと考えた。そこで、より幅広い年齢の女性を対象に、長期的な乳癌死亡率の変化を比較することにした。
 コペンハーゲンでは、91年4月1日に、50~69歳の女性約5万人を対象としたマンモスクリーニングが始まった。続いてフューネンで93年11月1日に、やはり約5万人の女性を対象にスクリーニングが開始された。さらにコペンハーゲンのフレデリックスベル地区が、94年6月1日に約1万人を対象にスクリーニングプログラムを開始した。
 著者らは、コペンハーゲン(フレデリックスベルを含む)とフューネンをスクリーニングあり地域とし、それ以外のデンマーク国内(人口の約80%が居住)をスクリーニングなし地域として、乳癌死亡率の年間変化率を比較することにした。
 乳癌死亡は、71~06年のデンマーク死亡登録の情報に基づいて判定した。
 スクリーニングあり地域に住み、スクリーニングの対象となっており、受検の利益が現れる可能性のある年齢(55~74歳)の女性において、スクリーニングが乳癌死亡に影響を及ぼすと考えられる97~06年の10年間に、乳癌死亡率は年間1%減少していた(相対リスクは0.99、95%信頼区間0.96-1.01)。
 一方、スクリーニングなし地域の55~74歳の女性では、同じ10年間に乳癌死亡率が年間2%減少していた(相対リスク0.98、0.97-0.99)。
スクリーニングあり地域に在住するが、スクリーニング対象年齢より若く、スクリーニングによる利益はないと考えられる年齢(35~55歳)の女性では、97~06年の乳癌死亡率は年間5%も減少していた(相対リスク0.95、0.92-0.98)。
 一方、スクリーニングなし地域在住の若い女性でも、乳癌死亡率は年間6%減少していた(相対リスク0.94、0.92-0.95)。
 より高齢(75~84歳)の女性の乳癌死亡率は、スクリーニングあり地域でもなし地域でもこの10年間にほとんど変化していなかった。
 なお、スクリーニングが開始される前10年については、どの地域、どの年齢においても死亡率の変化は有意でなく、変化の傾向も見い出せなかった。
 このように、著者らは、今回の検討で、マンモグラフィによるスクリーニングプログラムが乳癌死亡率に与える利益を見い出すことはできなかった。一部の女性群では乳癌死亡率の有意な減少が見られたが、著者らはその理由として、危険因子の保有率の変化や、治療法改善などが考えられる、としている。
 著者らは「マンモスクリーニングは乳癌死亡を減らす、という既成概念について再度検討する必要があるのではないか」と述べている。
 原題は「Breast cancer mortality in organised mammography screening in Denmark: comparative study」

17.【使用上の注意改訂】抗精神病薬の重大な副作用に「血栓症」が追加
日経メディカル2010年4月15日


microdermabrasionのにきびマーク

2010年3月23日、厚生労働省の医薬食品局安全対策課通知で、抗精神病薬の「使用上の注意」改訂が指示された。具体的には、重大な副作用の事項に「肺塞栓症、深部静脈血栓症」が追記され、重要な基本的注意の項に「不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること」といったハイリスク者への注意喚起が追記された。
 血栓症とは、血栓により血管が突然閉塞する病態であり、閉塞した部位によって、「脳梗塞」「心筋梗塞」「肺塞栓」「深部静脈血栓症」などの疾患名となる。このうち、今回、抗精神病薬の重大な副作用として追記された「肺塞栓症」では、胸痛、突然の息切れ、呼吸困難、血痰・喀血、ショック、意識消失など症状が出現し、「深部静脈血栓症」では、急激な片側下肢(まれに上肢)の腫脹・疼痛・しびれ、発赤、熱感などが現れる。
 一般に血栓症は、ほとんどが何の前触れもなく突然発症することが多い。また薬剤性のものも、薬剤投与後早期に発症するもの(抗線溶薬など)から、発症までに数週間から数カ月、あるいは数年以上といった相当期間がかかるもの(ホルモン製剤、副腎皮質ステロイド薬)まで様々である。
 今回、抗精神病薬で一斉にこの添付文書改訂が行われたのは、欧州医薬品庁ファーマコビジランス作業部会(PhVWP)の『抗精神病薬による静脈血栓塞栓症(VTE)の発症について』という勧告〔月例報告書(2009.10.29):PDFファイル〕がきっかけである。PhVWHの勧告では、VTEについて、製品情報(添付文書)に次のように記載することを提言している。
(1)抗精神病薬投与により、VTEが発現した症例があることから、VTEとの関連は否定できないこと。
(2)治療開始前と治療中にVTEのリスク因子(不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態など)を確認して、適切な予防措置をとるべきであること。
 これを受けてわが国では、抗精神病薬投与例における国内での血栓症の発現状況報告が調査され、今回の使用上の注意の改訂指示に至ったものである。
 今後は、薬剤性の血栓症を引き起こす危険性がある薬剤として、従来からの抗線溶薬、ホルモン製剤、副腎皮質ステロイド薬とともに、抗精神病薬にも十分に注意する必要がある。抗精神病薬の服用者では、十分に観察を行い、薬剤投与中に初期症状としての息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫などが認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行わなければならない。

18.ACE阻害薬+Ca拮抗薬、高リスク高血圧におけるCKD抑制効果が明らかに
ACCOMPLISH試験2次解析
CareNet2010年4月15日

ACE阻害薬ベナゼプリル(商品名:チバセンなど)とCa拮抗薬アムロジピン(同:ノルバスク、アムロジンなど)の併用は、心血管疾患のリスクが高い高血圧患者において慢性腎臓病(CKD)の進行の抑制効果が高いことが、アメリカChicago 大学Pritzker医学校のGeorge L Bakris氏らが実施したACCOMPLISH試験の2次解析で明らかとなった。本試験は、主解析でベナゼプリルとアムロジピンの併用が、ベナゼプリルと利尿薬ヒドロクロロチアジド(同:ニュートライドなど)の併用よりも心血管疾患罹患率および死亡率の改善効果が優れることが示されたため、平均フォローアップ期間2.9年の時点で早期中止となっている。進行期腎症ではRA系抑制薬と利尿薬の併用で降圧効果が得られることが多くの試験で示されているが、CKDの進行に対する固定用量による降圧薬併用の効果を検討した試験はないという。Lancet誌2010年4月3日号(オンライン版2010年2月18日号)掲載の報告。
CKDの進行を評価する事前に規定された2次解析
ACCOMPLISH試験は高リスク高血圧患者を対象としたプロスペクティブな二重盲検無作為化試験。今回、研究グループは、本試験の事前に規定された2次解析として固定用量のベナゼプリル+アムロジピンとベナゼプリル+ヒドロクロロチアジドのCKD抑制効果について評価した。
2003年10月~2005年5月までに、5ヵ国(アメリカ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド)から心血管イベントのリスクが高い55歳以上の高血圧患者11,506例が登録された。これらの患者が、ベナゼプリル(20mg/日)+アムロジピン群(5mg/日)群(5,744例)あるいはベナゼプリル(20mg/日)+ヒドロクロロチアジド(12.5mg/日)群(5,762例)に無作為に割り付けられた。
用量は、推奨目標血圧を達成するように、無作為割り付け後1ヵ月が経過して以降は個々の患者の病態に応じて漸増した。事前に規定されたエンドポイントであるCKDの進行は、血清クレアチニン値の2倍化あるいは末期腎不全の発症(推定糸球体濾過率<15mL/分/1.73m2あるいは要透析の診断)と定義した。
ACE阻害薬+Ca拮抗薬でCKDの進行が48%抑制
試験終了時点で、143例(1%)のフォローアップが完遂できなかった(ベナゼプリル+アムロジピン群70例、ベナゼプリル+ヒドロクロロチアジド群73例)。無作為割り付けされたすべての症例がintention-to-treat解析の対象となった。
CKDの進行がみられたのは、ベナゼプリル+アムロジピン群が113例(2.0%)と、ベナゼプリル+ヒドロクロロチアジド群の215例(3.7%)に比べ有意に低下した(ハザード比:0.52、p<0.0001)。
CKD患者で最も高頻度にみられた有害事象は、末梢浮腫[ベナゼプリル+アムロジピン群33.7%(189/561例)、ベナゼプリル+ヒドロクロロチアジド群16.0%(85/532例)、p<0.0001]であった。CKD患者における血管浮腫の頻度は、ベナゼプリル+アムロジピン群の方が高かった(1.6% vs. 0.4%、p=0.04)。
非CKD患者では、ベナゼプリル+ヒドロクロロチアジド群でめまい(20.3% vs. 25.5%、p<0.0001)、低カリウム血症(0.1% vs. 0.3%、p=0.003)、低血圧(2.3% vs. 3.4%、p=0.0005)の頻度が高かった。
著者は、「ベナゼプリル+アムロジピン併用療法は、腎症の進行をより遅らせるため、ベナゼプリル+ヒドロクロロチアジド併用療法よりも優先的に考慮すべきである」と結論し、「これらの併用降圧治療のCKD抑制効果の優劣を確立するには、さらに進行した腎症を対象としたプロスペクティブ試験を行う必要がある」としている。
Bakris GL et al. Renal outcomes with different fixed-dose combination therapies in patients with hypertension at high risk for cardiovascular events (ACCOMPLISH): a prespecified secondary analysis of a randomised controlled trial. Lancet. 2010 Apr 3;375(9721):1173-81. Epub 2010 Feb 18.

19.子宮内膜がん、大動脈周囲リンパ節切除術は有効か? :SEPAL試験
CareNet2010年4月15日

再発リスクが中~高の子宮内膜がんの治療では、子宮摘出術施行時のリンパ節郭清として骨盤内リンパ節に加え大動脈周囲リンパ節を切除する拡大郭清が有効なことが、国立病院機構北海道がんセンター婦人腫瘍科の藤堂幸治氏らが実施したコホート試験(SEPAL試験)で示された。アメリカや日本では、子宮内膜がんの子宮摘出術の際に、婦人科医に比べ婦人腫瘍科医はリンパ節郭清を行うことが多く、拡大郭清の施行頻度も高いが、イギリスではリンパ節郭清はあまり行われないという。これまでに実施されたプロスペクティブな大規模臨床試験では骨盤内リンパ節切除術の効果は示されていないが、フォローアップ期間が短い、症例数が少ない、拡大郭清は検討されていないなどの限界があった。Lancet誌2010年4月3 日号(オンライン版2010年2月25日号)掲載の報告。
骨盤内リンパ節郭清のみと拡大郭清を比較する後ろ向きコホート試験
SEPAL試験の研究グループは、再発リスクが中~高の子宮内膜がんに対する子宮摘出術施行時のリンパ節郭清として、骨盤内リンパ節切除術と骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術(拡大郭清)の有用性を比較するレトロスペクティブなコホート試験を実施した。
1986年1月~2004年6月までに、2施設(北海道大学付属病院婦人科、北海道がんセンター婦人腫瘍科)で治療を受けた低~高再発リスクの子宮内膜がん患者671例(再発リスク、低:264例、中:240例、高:167例)を解析の対象とした。そのうち骨盤内リンパ節切除術を受けたのは325例、骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術は346例であった。
中~高再発リスクの子宮内膜がん患者に対しては、術後補助療法として放射線治療あるいは化学療法が施行された。主要評価項目は全生存期間であった。
中~高再発リスク例の死亡リスクが56%低減
全体の全生存期間は、骨盤内リンパ節切除術群に比べ骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術群で有意に延長した(ハザード比:0.53、p=0.0005)。中~高再発リスク例(407例)においても、全生存期間は骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術群で有意に優れた(p=0.0009)。低再発リスク例では両群間に有意な差はなかった。
予後因子に関する多変量解析を行ったところ、中~高再発リスク例では死亡リスクが骨盤内リンパ節切除術群に比べ骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術群で有意に低下した(ハザード比:0.44、p<0.0001)。
術後補助療法として放射線治療あるいは化学療法を受けた中~高再発リスク例(328例)においても、骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術群で生存期間が有意に優れ(ハザード比:0.48、p=0.0049)、放射線治療よりも化学療法を受けた患者で改善効果が高かった(ハザード比:0.59、p=0.0465)。
著者は、「再発リスクが中~高の子宮内膜がんの治療では、子宮摘出術施行時のリンパ節郭清として骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術が推奨される」と結論し、「今後、リンパ節郭清の治療効果を検証するためのプロスペクティブな無作為化試験あるいはコホート試験を実施する場合は、中~高再発リスク例に対する骨盤内+大動脈周囲リンパ節切除術を考慮すべきである」としている。
Todo Y et al. Survival effect of para-aortic lymphadenectomy in endometrial cancer (SEPAL study): a retrospective cohort analysis. Lancet. 2010 Apr 3;375(9721):1165-72. Epub 2010 Feb 25.

20.開腹手術不適の腹部大動脈瘤、血管内修復術は有効か?

文献:The United Kingdom EVAR Trial Investigators. Endovascular Repair of Aortic Aneurysm in Patients Physically Ineligible for Open Repair. NEJM. April 11, 2010
開腹手術に適さない腹部大動脈瘤患者404名を対象に、血管内修復術の有効性を無作為化比較試験で検討。動脈瘤関連死亡率は修復術群で無処置群より有意に低かったが(ハザード比0.53)、全死因死亡率に有意差は見られなかった。修復術群ではグラフト関連合併症の発生率・再処置の施行率が高く、コストもかさんでいた。

21.腹部大動脈瘤の血管内修復術、開腹手術と全死因死亡率に有意差なし

文献:The United Kingdom EVAR Trial Investigators. Endovascular versus Open Repair of Abdominal Aortic Aneurysm. NEJM. April 11, 2010
腹部大動脈瘤患者1252名を対象に、血管内修復術と開腹手術の有効性を無作為化比較試験で検討。手術死亡率は血管内修復術群で開腹手術群より有意に低かったが(オッズ比0.39)、長期的な全死因死亡率・動脈瘤関連死亡率に有意差はなかった。修復術群ではグラフト関連合併症の発生率・再処置の施行率が高く、コストもかさんでいた。

22.シスプラチン+ゲムシタビン、胆道癌の生存期間を有意に延長

文献:Valle J et al. Cisplatin plus Gemcitabine versus Gemcitabine for Biliary Tract Cancer. NEJM. 2010;362:1273-1281
局所進行性または転移性の胆管癌・胆嚢癌・十二指腸乳頭部癌患者410名を対象に、ゲムシタビンの単剤療法とシスプラチンとの併用療法の有効性を無作為化第3相試験で検討。全生存期間中央値はシスプラチン+ゲムシタビン群11.7カ月で、ゲムシタビン単剤群8.1カ月に比べて有意に長いことが示された(ハザード比0.64)。

23.ビタミンC+E補給、妊娠高血圧による有害転帰を抑制せず

文献:Roberts JM et al. Vitamins C and E to Prevent Complications of Pregnancy-Associated Hypertension. NEJM. 2010;362:1282-1291
子癇前症のリスクの低い未経産婦10154名を対象に、ビタミンC+Eの補給が妊娠高血圧による有害転帰を抑制するか多施設共同無作為化二重盲検試験で検討。妊娠高血圧による有害転帰の発生率は、プラセボ群5.7%に対してビタミンC+E補給群で6.1%であり(95%信頼区間0.91-1.25)、両群に有意差はみられなかった。

24.Better Treatment Found for Crohn's Disease
Two drugs aimed at taming overactive immune system worked best, study found
HealthDay News2010年4月14日


Combination therapy with two drugs that control an unruly immune system provided the best relief yet seen for Crohn's disease, a condition in which the body mistakenly attacks its own intestinal tissue.
The new finding promises to change current treatment of Crohn's disease, said study leader Dr. William J. Sandborn, vice chair of gastroenterology and hepatology at the Mayo Clinic in Rochester, Minn.
The results were reported in the April 15 issue of the New England Journal of Medicine.
Doctors now start treatment of Crohn's disease with steroids, Sandborn said. If the steroids do not provide relief from the abdominal pain, nausea, fever, weight loss, diarrhea and other symptoms of the condition, the next step is to use azathioprine, which reduces immune system activity broadly. Only if that fails will they try biologics, newer treatments that include monoclonal antibodies such as infliximab (Remicade). These drugs target a specific part of the immune system.
The trial showed that the azathioprine-alone step should be skipped. "This study suggests that the therapy that follows steroids should include a biologic," Sandborn added.
Therapy with both azathioprine and infliximab appears to be the treatment of choice if steroids are not effective, Sandborn said.
"What this trial shows is that the most effective strategy is combination therapy," he said.
The results will alter treatment of Crohn's disease to some extent, said Dr. Jeffrey A. Katz, a spokesman for the Crohn's and Colitis Foundation of America, but by and large "it really does confirm what other studies suggest and what is clinically apparent, that combination therapy is better than treatment with azathioprine alone."
"It will push me in the direction of using combination therapy a bit more than I have been," said Katz, an associate professor of medicine at Case Western University School of Medicine in Cleveland.
The international trial included 508 people with Crohn's disease who had never been treated with immunosuppressive drugs. One-third were given infliximab alone, one-third received only azathioprine and one-third were treated with both. The trial was funded by Centocor Ortho Biotech, which markets infliximab, and Schering-Plough.
After 26 weeks, 56.8 percent of those getting combination therapy had complete remission of symptoms, compared to 44.4 percent of those getting only infliximab and 30 percent of those getting only azathioprine.
The most worrisome problem with drugs that repress immune system activity is a severe infection. That problem occurred in 3.9 percent of the people who used combination therapy, 4.9 percent of those in the infliximab group and 5.6 percent of those in the azathioprine group, a difference that is not statistically significant, Sandborn said.
And because the combination therapy is more effective, it helps prevent infections that result from ulceration of the intestinal wall caused by Crohn's disease, he added.
Fear of side effects such as serious infections has held back use of the combination therapy, Katz said.
And while the study "answers our questions in a select group of patients," it does not fully resolve the safety issue, said Dr. Simon Lichtiger, an associate professor of gastroenterology at Mount Sinai Medical Center in New York City.
"The safety data aren't fully known and won't be known for a year," Lichtiger said. "It's not clear yet whether the advantages of the therapy exceed the possibility of long-term toxicity."
Crohn's disease is one of the two major forms of inflammatory bowel disease, whose underlying cause remains unclear. The other form is ulcerative colitis. An estimated 1 million Americans suffer from inflammatory bowel disease.
A similar study is underway in people with ulcerative colitis, Sandborn said. Results will not be available "for as much as a year or two," he noted.

25.Hormone Therapy May Fight Resistant Prostate Cancer
Experimental treatment offers hope against cancer that returns after castration
HealthDay News2010年4月14日

Preliminary research suggests that a new hormone treatment could be a weapon for doctors in the battle against a form of prostate cancer that's resistant to surgical removal of the testicles.
Only two of the three phases of research required for new drug treatments have been completed, however. At this point, it's not clear whether the treatment will go on to receive federal approval.
The hormone treatment, called MDV3100, is being tested as a treatment for a disease known as castration-resistant prostate cancer, according to a report on the research, published online April 14 in The Lancet.
Prostate tumors need testosterone to grow. One treatment involves castration, possibly with additional drug treatment, to combat the body's processing of testosterone.
Though the treatment kills some cancer cells, others remain alive but dormant, the researchers explained in a news release from the journal. And these cells can re-grow and survive without as much testosterone, thus becoming castration-resistant, they said.
For their study, Dr. Howard Scher of Memorial Sloan-Kettering Cancer Center in New York City and his colleagues tested the MDV3100 hormone treatment in 140 men in the United States with castration-resistant prostate cancer. The researchers gave varying doses, from 30 to 600 milligrams a day, to the men to find the maximum tolerable dose, which they determined to be 240 milligrams.
"We recorded encouraging anti-tumor activity with MDV3100 in patients with castration-resistant prostate cancer," both before and after chemotherapy, the researchers wrote in their report.
The researchers have begun a third phase of testing in which they will compare the hormone treatment to a placebo to see if it helps men with advanced prostate cancer live longer.

26.Treatment Eases Involuntary Laughing, Crying Tied to Alzheimer's, MS
Calming the condition can greatly improve patients' quality of life, experts note
HealthDay News2010年4月14日

Involuntary crying or laughing can be a common symptom in patients with certain neurological disorders, such as Alzheimer's, multiple sclerosis or amyotrophic lateral sclerosis (ALS).
However, a combination of drugs could be the first effective long-term treatment for the problem, researchers say.
The new treatment for curbing these unwanted crying/laughing episodes -- known to doctors as "pseudobulbar affect" or PBA -- uses two drugs, dextromethorphan and low-dose quinidine.
Early indications are that the two drugs do reduce the incidence and severity of PBA episodes and improve quality of life.
"There's no FDA-approved therapy for pseudobulbar affect," noted study lead author Dr. Erik P. Pioro, director of the section for ALS and related disorders at the Cleveland Clinic in Ohio, and a member of the American Academy of Neurology (AAN). "The off-label medications that are being used have their own set of side effects and problems. So from a medical and patient care point of view, it would be very worthwhile to have an approved medication that is both safe and effective," he said.
Pioro presented the findings at a press conference held earlier this week at the AAN's annual meeting in Toronto.
The study authors note that PBA typically manifests in patients with an underlying neurological illness, including those with multiple sclerosis (MS), ALS (also known as Lou Gehrig's disease) or Alzheimer's, as well as patients suffering from other dementias and/or brain infections and injuries.
Pioro said that conservative estimates put the number of Americans with PBA at close to 2 million, although he said the figure might actually be as high as 6 million to 7 million.
Dextromethorphan is a common medication and a principle ingredient of standard cough syrup, according to Dr. Lily K. Jung, medical director of the neurology clinic and chief of neurology at the Swedish Medical Center in Seattle. The drug has previously been shown to have a "significant" effect upon parts of the brain responsible for behavioral control, she said at the press briefing.
Jung, who did not take part in the study, noted that quinidine is sometimes used to treat heart rhythm abnormalities. When combined at very low doses with dextromethorphan, it appears to help prolong that drug's usefulness.
In the study, Pioro and his colleagues enlisted 283 patients with PBA in an initial drug trial, during which some patients received one of two dosage levels of the two medications, while others received placebos.
After a two-week break, this was followed by a second phase involving 253 of the original study participants.
During the study's second part, patients were exposed to daily doses of the two-drug regimen for 12 weeks.
Pioro and his colleagues observed "significant improvement" among all the patients -- particularly among those who had not been exposed to the drug combo until the second part of the study.
Overall, Pioro noted that "there was an improvement of probably about 30 to 40 percent of symptoms" on average.
"Hopefully, we will soon have a very effective approved therapy to help these patients, which is important because this problem is probably much wider and more prevalent than we realize," he said.
"Very often patients who have this can be mistaken for having depression," Pioro explained. "But they're not depressed. Pseudobulbar affect is actually incongruent usually to the inner mood that the person has. So it can generate a lot of misconceptions. And patients will often be stigmatized, if you will, as a result."
Jung agreed. "This is exciting," she said, "because pseudobulbar affect can be so significantly socially disabling."
Still, further investigation into the drug combo's potential is warranted, since Pioro's study was relatively small. "Obviously more studies need to be done in larger groups of patients," Jung cautioned. "And testing for benefit should be done with other validated measures."

27.New Alzheimer's Gene Identified
People with variant have almost double the risk of developing dementia, study finds
HealthDay News2010年4月14日

Researchers have pinpointed a gene variant that nearly doubles the risk of developing late-onset Alzheimer's disease, a new study says.
A U.S. research team examined gene variations across the human genome, or full DNA sequence, of 2,269 people with late-onset Alzheimer's and 3,107 people without the disease. This research -- known as a genome-wide association study -- looks throughout the entire genome for small differences, or variants, in long stretches of DNA that are more prevalent in those with a particular disease or condition.
About 9 percent of those with late-onset Alzheimer's had a specific variation in the gene MTHFD1L on chromosome 6, according to the study. Only about 5 percent of those who did not have Alzheimer's had the variant.
Late-onset Alzheimer's, which affects those 60 and up, is the most common form of the brain disorder.
With the number of people with Alzheimer's expected to nearly double from 18 million worldwide to 34 million by 2025, according to the World Health Organization, researchers have been hunting for genes that play a role in Alzheimer's disease. The hope is that understanding the function of the genes could help in developing better treatments, which are sorely lacking.
So far, the primary known genetic contributor to late-onset Alzheimer's is a variant of the gene APOE on chromosome 19. The Alzheimer's-linked APOE variant occurs in about 40 percent of people who develop late-onset Alzheimer's, while about 25 to 30 percent of the general population has it, according to the National Institute on Aging.
The influence of the MTHFD1L variation is not as strong as APOE, and the variation itself is not as common in the population, said principal investigator Margaret Pericak-Vance, director of the University of Miami Miller School of Medicine's John P. Hussman Institute for Human Genomics.
But what makes the current finding so interesting is how it might connect to previous research about MTHFD1L. The gene is involved with the metabolism of folate, which in turn can influence levels of homocysteine.
Elevated homocysteine, which is often tied to folic acid deficiencies in the diet, have been shown to be a risk factor for coronary artery disease and late-onset Alzheimer's.
Previous genome-wide studies have also implicated another variation in MTHFD1L in coronary artery disease.
Taken together, the research hints at ways in which the gene variant might be associated with changes in blood vessel function in the brain that impact Alzheimer's, Pericak-Vance said.
"The key reason people are excited about this is that it melds the genetics and the biology," Pericak-Vance said. "Maybe we can put the biology together with genetics and come up with some way to either treat it or approach it."
While lots of genetic variants have been singled out as possible contributors to Alzheimer's, the findings often can't be replicated or repeated, leaving researchers unsure if the results are a coincidence or actually important, said Dr. Ron Peterson, director of the Mayo Alzheimer's Disease Research Center in Rochester, Minn.
"The strength of his study is it includes a large number of subjects, they looked at a large number of [DNA sequence variations], and they replicated previously reported findings, which gives you confidence that they are correct," Peterson said.
The study is slated to be presented April 14 at the American Academy of Neurology's meeting in Toronto.

28.Artificial Pancreas for Type 1 Diabetes Moves Closer to Reality
Newest version effectively controls blood sugar without user involvement
HealthDay News2010年4月14日


The first human trials of the latest design of an artificial pancreas for people with type 1 diabetes found the device worked without causing low blood sugar (hypoglycemia).
Ideally, this type of automated device would finally free people with type 1 diabetes from the insulin injections that many require each day, while relieving them of the constant need to check blood sugar levels and monitor the food they eat accordingly.
The device, produced through a collaboration of experts from Boston University, Massachusetts General Hospital and Harvard Medical School, delivers two hormones that are deficient in type 1 diabetes -- insulin, which keeps blood sugar levels from going too high after a meal, and glucagon, a naturally occurring hormone that prevents blood sugar levels from dropping too low.
Because the device doesn't rely on human input, it's called a "closed-loop" system.
"A bi-hormonal closed-loop system is feasible and it can give you good average blood sugar readings," explained one of the device's designers, Edward Damiano, an associate professor of biomedical engineering at Boston University, and the father of a son with type 1 diabetes.
"What we've developed is automated decision-making software that uses a mathematical formulation to infuse varying amounts of insulin and glucagon when needed," he explained.
Type 1 diabetes is a disease in which the body's immune system -- which normally protects you from infections and other diseases -- turns against healthy cells. In type 1 diabetes, the immune system attacks beta cells in the pancreas, effectively destroying the body's ability to produce insulin and control blood sugar levels.
What many people don't realize, however is that beta cells aren't the only ones damaged by the autoimmune attack. Alpha cells, which produce the hormone glucagon, are also damaged. Damiano's colleague, Dr. Steven Russell from Harvard, said, "There is a functional deficiency in alpha cells in type 1 diabetes and they don't work properly. They don't secrete glucagon as they should, so an extra level of security is lost and you can wind up with hypoglycemia that can be scary and even life-threatening."
That's why they decided to add glucagon to their artificial pancreas to give it an added level of protection, said Russell.
In the current version of the device, the researchers tracked blood glucose via a special sensor placed into a vein. Future versions of the device will use currently available continuous blood glucose monitors (CGMs), but for this trial the researchers wanted an extremely accurate way to measure blood sugar levels so that the only variable was the mathematical formulation used to program the delivery of insulin and glucagon.
Eleven people with type 1 diabetes were included in the initial tests, and were studied in 27-hour experiments. During that time, they were hooked up to the artificial pancreas and given carbohydrate-rich meals (carbohydrates are transformed into glucose in the body).
The device responded to the rise in blood sugar levels by administering insulin. In six people, the device achieved an average blood glucose level of 140 milligrams per deciliter (mg/dl), which is well within the American Diabetes Association guidelines for care. However, five people absorbed the insulin much slower than expected, and ended up with low blood sugar levels serious enough to require intervention with additional food.
The researchers were surprised by the significant difference in blood sugar absorption rates, but went back and adjusted the mathematical formulation, and retested the device in a second experiment. This time, they achieved an average blood glucose level of 164 mg/dl, which is slightly higher than the ADA's goal. However, there were no instances of hypoglycemia that needed intervention.
The researchers said that people using the pump would rid themselves of the need for daily injections. Instead, they might just need to change the pump site every three days, and the glucose-monitoring site once per week. No one-site integration of hormone delivery and glucose monitoring has been developed yet, although that's the ultimate goal.
In the next trial, the researchers hope to deliver at least some of the insulin prior to a meal, which is the standard treatment. Damiano said this may be accomplished with a pre-meal button, and the user could just choose whether they were having a small-, medium- or large-carbohydrate meal.
The next set of trials will also test a device that includes insulin only, because it would likely be available faster. The reason is that glucagon is currently only FDA-approved in a freeze-dried form as an injectable rescue medication. It's not FDA-approved yet for delivering through an insulin pump in tiny doses, as it would be in an artificial pancreas. Both Damiano and Russell think it could be possible to have an insulin-only closed-loop system available for use by patients within five years or so.
"The goal of an artificial pancreas is to try to restore normal physiology as closely as possible, and this study demonstrates that this technology is real, and it's good in real people," said Aaron Kowalski, assistant vice president for glucose control research and research director of the Artificial Pancreas Project for the Juvenile Diabetes Research Foundation (JDRF). "We've talked for many years about the theoretical potential of a closed-loop system, and now we see the real potential. These technologies are going to be built into real systems and will have the potential to transform the management of diabetes."
Results of the study were published in the April 14 issue of Science Translational Medicine.

29.プレスリリース

1) "がん"や"生活習慣病"の発症リスクを自己判定する、新しい検査サービス「リスクチェックシリーズ」を新発売

株式会社パシフィックマーケティング(本社:大阪市、代表取締役社長:佐々木 雅彦)は、
がんや生活習慣病等の、病気が発症する可能性(リスク)を自己判定する、予防観点での検査サービス
「リスクチェックシリーズ」の販売を、4月12日より開始いたしました。
この検査サービスは、株式会社バイオマーカーサイエンス(本社:大阪市、代表取締役社長:内田 景博)が、
研究開発・事業化していたバイオマーカー技術に基づき、一般検査用として開発したものです。
これまでの検査の多くが病気であるか否かを判定するものであるのに対して、リスクチェックシリーズの検査は、
将来病気になる可能性について、自己認識の材料を提供することにより、「健康と思っている」方にも、生活習慣
を改善する動機を与える他、予防医療の重要性に対する意識を高めていただくものです。
「セルフメディケーション」が提唱される今日、予測・予防を目的とした、健康のための新しいサービスとして
ご活用いただくことを目的としています。
検査はバイオマーカーとして評価の高い「尿中8-OHdG」を採用し、微量(1ml)の尿をサンプルとして、
DNA損傷度を判定いたします。DNAの酸化度合いから、がんの発症リスクや生活習慣病の発症リスクを
自己判定していただくことにより、受診者ご本人の予防への自覚を促すことが可能となりました。
検査は一般的な健康診断に追加できる「一般健診追加タイプ」と、郵送にて検体を送付する「郵送検診タイプ」の
2種類を法人様に対してのみ、販売いたします。
一般健診追加タイプは、「がん発症リスク」を自己判定するものであり、
企業・団体様の定期健康診断に組み込んでいただくことで、所属する社員・組合員の方々への健康意識の啓発及び、
人材損失の危機管理対策としてご活用いただくことを目的としています。
郵送検診タイプは、「がん発症リスク」「生活習慣チェック」「DNA損傷度」の3つのテーマから、
ご選択いただいた1テーマの「リスク」を自己判定するものであり、健康関連商品・サービスをご提供する
企業・団体様の販促品及び、顧客サービスの景品としてご活用いただくことを目的としています。
このたび、ご導入をご検討いただける法人様向けに、郵送検診タイプの検査の試供品をご提供させていただきます。
併せて報道機関様用にもお試しいただける郵送検診タイプ検査の試供品をご提供させていただきます。
いずれも下記までお問合せ下さい。
■リスクチェックシリーズ 一般健診追加タイプ 商品概要
価格 :5,250 円/個(税込) 最低お申込数5,000 検体より
検査項目 :がん発症リスク
導入推奨先:健康保険組合様、企業・団体様の検査機関 等
■リスクチェックシリーズ 郵送検診タイプ 商品概要
価格 :6,300 円/個(税込) 最低お申込数100 検体より
検査項目 :がん発症リスク、生活習慣チェック、DNA損傷度、以上3つよりお申込時にご選択
導入推奨先:会員を保有する企業・団体様、健康に関する商品・サービスをご提供している企業様 等
■詳細情報URL

■郵送検診タイプ試供品のご提供について
対象 :①リスクチェックシリーズ導入をご検討されている企業・団体様
②商品紹介を目的とされている、報道関係各社様
数量 :1社/団体様に4検体分をご提供
お申込 :下記までお問合せいただき「試供品お申込書」をご入手の上、お申込書をご提出いただきます。
メールアドレスのみでの受付:riskchecbr />※数量に限りがありますので、原則先着順とさせていただきます。
※お申込書記載内容によって、ご提供をお断りすることもありますので、予めご了承下さい。



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